檄致
第2のゴルフ界の夜明け、夢は現実となるのか、国際戦略時代なり、日本の時代は、到来するのか

非常に遠く感じてきた日本のメジャー取り、樋口久子が42年前、全米女子プロのタイトルを獲得して以来、予期もしていなかった英国オーバンで第2番目の快挙を渋野日向子が成し遂げた。42年前の樋口の金字塔は、日本の女子ゴルフだけではなく、ゴルフ界全体を鼓舞するに十分であったと記者は思いを馳せる。まだ黎明期でなかった時代、アジアにもゴルフの醍醐味が伝わらず、欧米を追従する日々を送っており、樋口の快挙が、アジアのドアを開いたといっても過言ではない。
第1のゴルフブームの火付け役は、瞬く間に全国とアジアに広がったのは言うまでもない。今第2のブームが、果たして起こるのかどうか、風は順風のように感じるから、第2の樋口は、渋野という方程式になるのだろうか。
もちろん、女子ゴルフの発展は、岡本綾子、小林浩美、宮里藍などに継承され、特に綾子は、メジャーこそ今一歩で逃がしたが、現全英オープン他、
オーバンGCでは、当時の女王、ベッツィキングを10ストロークも離して、優勝している。それには、やはり、苦労を飯のタネにアメリカでメジャー制覇した樋口の足跡があるから、継承される夢の途が見えたのだろう。メジャー獲りで日本は、マスコミも樋口の快挙の時には、誕生していないまだ卵にもなっていない記者連が大騒ぎし過ぎている。それも、来年オリンピックを控えているから、渋野のタイトルも華々しく思えるのだろうか。
または、あきらめかけたメジャーが降ってわいたので、ゴルフレポートに活力が出る騒ぎになったのか、はたまた、ニュースが乏しい時だけに、青空を駆け抜けるようなトップニュースに渇望していたために覚醒したのか、その3つの眼目の一つに真理は含有されるのは、ほぼ間違いない。
それほど、日本にとってはビッグニュースなのであろう。ところが、隣の韓国では、メジャーをとっても、あまりトップ記事にはならない。
理由は、時の女王、朴セリが、全米のメジャーを手にしてから、インビー朴やチョナヨンなどを含め、多くのメジャーを獲得してきた経緯が極く普通であるからだ。
つまり、ニュースになるほど、珍しくないのである。男子でも、Y.E.Youngが全米プロで、タイガーを差し置いて優勝した歴史は、厳然である。
だから、メジャーを獲得したからといって,地をひっくり返すような大騒ぎにならないのである。
それに比べて、ゴルフ先進国と自負する日本が、どういうわけか、メジャーに手が届かない。
男女ともである。なぜ、韓国は数多くのメジャーが取れたのだろうか。
記者は、徹底したゴルフマネジメントと訓練であるといえる。それと、日本人特有でない同化力の差があると考える。
ニュージランド、オーストラリア、カナダ、アメリカとその国に入り、国籍も取り、本腰を入れて、おのれの技術を学ぶからである。
加えて、国民性として、決してあきらめない粘り強い精神力をわが物としており、同じアジア人でもゴルフ道については、差が顕著である。
ゴルフ人口が少ない中国の女性でも、フォンシャンシャンのようにタイトルを保持するプレヤーもいる。
お世辞にも、ゴルフが期待される国でもないのにである。
自己満足に落ちて、どんぶりの中から、抜け出せない日本のゴルフが、今、メジャーの獲得で42年ぶりに開眼直前である。覚醒の時を迎えたのだ。
記者は第2のゴルフブームのドアがオープンしたと考慮し、この檄を推敲している。
果たして、実際に、その空気は日本中に流れているのか。となりの元女王朴セリは、オリンピックで、日本は強敵に値すると言い切った。
渋野には、要注意と位置づけたのである。日本は、夢を追いかけえるのか、それとも轟沈するのか、ゴルフ関係者は、今こそ、過去の甘さと他力本願を放棄して、最高のゴルフマネジメントに向かって、教育的指導を徹底するいい機会である。
一致団結しないゴルフ界、縦割りの行政から、横並びの海軍方式で密なる情報交換を自由にしなければならない。油断大敵といっておこうか。
マスコミ記者連も、死ぬ思いで、ゴルフスポーツを抉って、リポートに魂を吹きこめ、海外の記者連に置いていかれぬように、語学も堪能にし、ニュースの底流を追え、日本だけに通じる記者連なら、国際ニュースの理解は、程遠いのはなかろうか。
わが軍団は、孤軍に笑われることなかれ!!!である。(記者、古賀剛大)
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